広汎性発達障害, アスペルガー, ADHD, LD, 療育, 教育, 登校しぶり,名古屋

アスペルガー息子の療育記録

これまで読んできた関連書

今一番のオススメ書

 ◆そうだったのか! 発達障害の世界 (子どもの育ちを支えるヒント)

私のペアトレの先生の著書です。先生の30年に渡る臨床の成果から得た、
実に、納得のいく発達障害のとらえ方が書かれています。
2015年7月に初刊発行され、すぐに購入した本が、今は付箋だらけとなっています。

発達障害について知りたいとき

◆ 発達障害を見過ごされる子ども、認めない親 星野仁彦 著

発達障害は早く見抜いて子どもがまだ小さいうちから対処していけば、まったく気づかずに過ごしてしまい思春期に2次障害を起こして初めて気がついて対処に苦慮するといったことを回避できたり、本人の特性に応じた人生を有意義に送れるようにすることが可能だと述べています。

ADHD・アスペルガー症候群・LD・低機能自閉症・反応性愛着障害の子どもの各特徴がわかりやすくまとめられていていて、見抜くポイントが簡潔にまとめられており、判断の参考になると思います。
ただし、各分野の特徴は混ざり込んでいることがあるので、特定のものだけを見るのではなく、各項目の内容を参考にするとよいと思います。


◆ もしかして、うちの子、発達障害かも!?   岡田 俊 著

広汎性発達障害(自閉症・アスペルガー症候群)
AD/HD(注意欠陥/多動性障害)・LD(学習障害)

  • 息子の発達障害を疑った時期、まず最初に読んだ本です。とてもわかりやすく、発達障害がどういうものか予備知識のない人にとっては、全体像を把握するのによいと思います。まず、発達障害はどのようなものかということから入り、診断はどのようになされるのか、発達障害はどのような症状なのか、病院での治療がどんなものか、いろいろな場合における問題点とそれにはどうすればいいかなど具体的なことが載っています。本に載っていた内容で息子に思い当たる箇所に付箋をつけていったら、付箋だらけになってしまいました(あ~やっぱり・・・という感じでしょうか)。

◆ もしかして自閉症? 子どものために親ができること 矢幡 洋 著
  • つい最近読んだ本ですが、自分の息子が保育園の年中のときに自閉症かも?と少し疑ったときに読んでいたら、早くに気がついたかもしれないし、どう対処したら良いかもヒントがあって良かったのに・・・と、出会わなかったことを残念に思った本です。
    実際に、こんな子どもがいるという例が具体的に紹介されていて、とてもわかりやすかったのです。これらを読むと、自分の子どもと全く同じではないかもしれませんが、かなりの部分であてはまる子どもの例がみつかるかもしれません。
    また、行動療法が有効であるとされているアメリカの事情にも触れて、親が出来うる簡単な行動療法が紹介されています。すぐに取り掛かれる簡単な対処方法について述べられていて、たとえ、専門機関にかかれなかったとしても、家庭で簡単に行うのに害にならず、少しでも早期に対処したいという時間的観点からも有益な本だと思います。

◆ 広汎性発達障害の子どもたち―高機能自閉症・アスペルガー症候群を知るために 辻井正次 著
  • 息子が広汎性発達障害と診断されて読んだ本だと記憶しています。東海地方では有名な、アスペ・エルデの会の主宰である辻井先生が書かれた本です。内容的には実例を伴い細かいです。

自閉症に関して

ドナ・ウィリアムズの著書

◆ 自閉症だったわたしへ  (新潮文庫)
◆ 自閉症だったわたしへ〈2〉 (新潮文庫)
◆ 自閉症だったわたしへ〈3〉 (新潮文庫)
  • ドナ・ウィリアムズ自身が自閉症ですが、自閉症の人が、自分のことを豊かに表現できることが驚きです。定型発達の人には想像できないような感覚、こんなふうに感じるのかという世界を見ることができます。自閉症といっても、ひとりひとり状態が違いますが、定型発達の人間にとっては、参考になると思います。読み物としても、ドナの力強い生き方に感銘をうけます。

◆ ドナ・ウィリアムズの自閉症の豊かな世界
  • ドナ自体がとても特殊な才能を持っていることが、上記の3冊でよくわかるのだけれど、
    自閉症を自閉症の人が詳細に分析している専門書として異色なのではないかと思います。
    かなり細かに分析されていて、文字の多さに圧倒されます。
    専門的なので、本格的に勉強したい人向けです。私は、読みきれていません。
    ですが、有益な情報がたくさん詰まっていると感じます。

テンプル・グランディンの著書

テンプル・グランディンさんは、自閉症・アスペルガーを持ちながらも、イリノイ大学で動物科学の博士号を取得。彼女は、世界中で採用されている家畜設備の設計を専門としながらも、自らの体験をもとに自閉症に関する活動も行っています。
自閉症・アスペルガーをもつ人としての成功モデルケースとも言える人です。

彼女自身を題材とした映画が2010年にアメリカで公開されています。

前述のドナ・ウィリアムズの自伝著書がどちらかというと文学的なのに対して、テンプル・グランディンの著書は学際的な感じですが、とてもわかりやすいです。
「自閉症感覚」は、自閉症支援の参考書として、手元に一番置いておきたいと思える本でした。本人が感覚的に楽になれるのではないかという有用な情報がいくつもあります。

◆ 自閉症の才能開発―自閉症と天才をつなぐ環
◆ 自閉症感覚―かくれた能力を引きだす方法
◆ 我、自閉症に生まれて
◆ 動物感覚―アニマル・マインドを読み解く
◆ アスペルガー症候群・高機能自閉症の人のハローワーク
◆ 自閉症スペクトラム障害のある人が才能をいかすための人間関係10のルール
◆ 自閉症の才能開発―自閉症と天才をつなぐ環
◆ Temple Grandin [DVD] [輸入盤]  ※ 日本とは、リージョンコードが違います。

アスペルガー症候群

◆ アスペルガー症候群 岡田尊司 著
  • アスペルガーの特徴についての説明と、周囲はどのように接したらよいか、症状の改善をするにはどうしたらよいか、特性を活かすにはどうしたらよいか総括的に書かれています。
    ところどころに著名人の例があげられています。これを読むと、社会的に強く影響を与えている有能な有名人のかなりの割合の人がアスペルガーのように感じます。それだけ、成功する可能性があるというメッセージでもあるのでしょう。
◆ アスペルガー的人生 リアン・ホリデー・ウィリー
  • アスペルガー(AS)当事者の書いたこの本は、子どものころから、どのように感じながら大人になっていったかを知るのにとても良い本だと思いました。著者自身は、結婚し、3人の娘を出産し、末娘がASと診断されたことをきっかけに自身もASだと知ります。
    自分の経験から、ASに関する情報や知識がもっと社会に広まる必要性を感じ、啓蒙の意味をこめてこのような本を書かれたようです。
    また、後半のハウツー編は、ASの人が、どのように工夫したら、この社会の中で生きやすくなっていくかとてもよくまとまっています。
    AS当人にとっても、周囲の援助者にとっても、ASの枠つかむために理解しやすく、必見の内容だと思います。
    ぜひ、一読をオススメします。

対処法

◆自閉症スペクトラム障害――療育と対応を考える (岩波新書)

副題のとおり、発達障害の療育と対応について、とてもよくまとまった内容です。
発達の各段階における療育をどのように捉えたらよいかを紹介しています。
ただ単にスキルを教えているのではなく、将来の自立に向けて、
本質的に必要となることがまとめられていますので、
ときどき大事なポイントを忘れていないか確認をするために、
脇において参考にしたい本です。
私は、図書館で借りて読みましたが、手元に置きたくて購入しました。

◆ 発達障害の治療法がよくわかる本 (健康ライブラリー イラスト版) 宮尾益知 監修

【子どもにあった治療法がわかる!診断名別治療法 リスト&チャート付き】
根本的治療法のないと言われる発達障害への、”対処法”ガイドになります。
多くの方法があるので、現在、日本での西洋医学的対処法のスタンダードがどのようなものかを体系的に簡単に知るのにはよい本かなと思います。
息子が薬を利用することになった時も、3章の「薬に頼らない対応が、治療の中心」を参考にしました。
(あくまで、今の日本でのよくある西洋医学的な対処法です。海外に目を向けると、もっと別なアプローチも多くありますし、国内でも代替医療なども含めた別のアプローチもありますので、ここに記載されているような方法しかないと思い込む必要はないと思います)。

◆ 発達障害の子の読み書き遊び・コミュニケーション遊び

作業療法士の立場が感覚統合の観点からアプローチする方法をたくさん紹介しています。
就学前の子どもから取り組むのによいかもしれません。
小学校低学年の子にもよいでしょう。
勉強だと嫌がる子どもでも、遊びだと楽しくとりくめて、
いつのまにか改善していく可能性があるのがよいと思います。

◆ 発達障害のある子どもと話す27のポイント―わかりたい気持ちを高めるために (SUPPORT BOOK)

こちらは、言語療法士の立場からの本です。
発達障害の子どもが使う言葉の発達度合は、外からはわかりにくく、
何をどこまでわかっていて、何を表現できていないかなど、
わかりづらいものがありますが、
それらをどう理解していけばよいのかが、理解しやすくなっていると思います。

◆ ADHD・アスペルガー症候群 子育て実践対策集  司馬理英子 著
  • 見やすい本です。たいていは見開きで一つのトピックが完結するようになっていて、
    左ページに説明、右ページにイラストや実践的なワークシートというような構成になってます。イラストが可愛くて見やすい。イメージで捉えやすく、カラフルで楽しいです。内容的に薄くはなく、すぐに役立つ実際的なところがよいと思います。
  • 私は、最後の章(Step5)の「あなた自身と家族の課題にも取り組もう」で、
    親としての自分にもADHDやアスペルガーの要素があるかもしれないということに触れられていて、その観点から子供や家族と関わるにはどうしたらよいか記述されているところが参考になりました。

杉山登志郎 著

◆ 子ども虐待という第四の発達障害 (学研のヒューマンケアブックス)
  • 今の息子の状態は、息子がまだ小さい時に、強く叱りつけ過ぎたからではないかと心配したために、この本を手にとりました。この本は、学術的で専門的すぎるのか、私にとっては少々難しく、読み進められませんでした。自分に関連するかもしれないという観点からひっかかるところは見つけられませんでした。もしかしたら、息子の現在の状態は、一部は私の叱責にあるかもしれないけれど、全く関係ないのかもしれない。結局は大きく影響したわけではないのだろうけれど、その影響の程度は測ることができません。

◆ ギフテッドー天才の育て方 杉山登志郎・岡 南・小倉正義 著
  • この本を読むと、日本における教育の現状では、脳力の峯にいる子と谷にいる子のどちらにも十分な教育がなされないのではないかと、失望しそうになります。
    ですが、脳力的に標準的なバランスをもつ子供に当てはまらないのであれば、その子に応じた教育対応が絶対に必要なのだろうということは分かりました。
    どうしたらよいか、具体的にはまだ見つかっていませんが、失望だけしているような受身であることだけは避けたいと思います。

◆ 発達障害の子どもたち (講談社現代新書)
  • 保護者として判断の良い材料になる一冊だと思います。
    あとから見つけてしまいましたが、私が薬をどうするか、支援級に移すかどうかの
    判断をするときに読んでいたら、もっと安心できたかなと思います。
    → 発達障害の子どもたち (2012/10/20)

気になる症状について

チック症

チックをする子にはわけがある トゥレット症候群の正しい理解と対応のために
 日本トゥレット(チック)協会 編(難病のこども支援全国ネットワーク=企画協力)
 大月書店
チックに焦点をあてた本です。
チックを中心に考えると、併発症状の一つとして発達障害があるように書かれています。
一生残るような重度の症状は、トゥレット症候群というようです。
どの症状が一番重篤かで、発達障害なのか、トゥレットなのか違いが出るようです。
発達障害の一つの症状として捉えられるような場合は、
一時的なチックにとどまるのが大半で、大人になるころには、
ほとんど消失するようです。

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