School
小学校生活について
学校には毎日行かせています。
登校しぶりが始まった去年(2011年)から、インフルエンザを除き、1日も休ませてはいません。
息子の場合、保育園時代から登園しぶりがありましたが、遅刻しては行くものの、欠席させることはしませんでした。
(万年遅刻ではあるのですが、このままいけば、皆勤賞も夢ではありません!?
→小4の時、残念ながら風邪で2日間休んでしまいました。
本人も皆勤賞がとれるかもと思っていたらしく、残念がっていました。)
本人にとって「学校は休んでいいもの」という認識が固定してしまうのを恐れてのことですが、一方で、完璧ではなくても、参加することの意義や、やり通すことの大切さをいつかわかってくれることを願っています。
我が家の場合は、息子は身体の面は、すこぶる健康で、めったに病気はしないし、たまに発病しても、回復力が高く、すぐに治ってしまうので今のところ、これでうまくいっていると信じています。
それでも、本人には精神的に追い込まれる環境に送り込むことに、迷うことはありました。
そのため、一時的に避難できる場所(保健室)などを確保させてもらう工夫をしました。
(おかげさまで、小3現在は ほとんど保健室のお世話になることがなくなるまで状態が安定しました。)
注意が必要なのは、保健室にしか行けなくなってしまうことでしたが、
養護教諭が甘やかすことなく、しっかりとルールをつくってくれたおかげもあり、本人にとって保健室にいかなくてはならないほど辛い状況になることが少なくなるに従い、自然と利用がなくなりました。
また、普通級があまりに無理ならば、支援級に通級させてもらったり、移籍することも視野に入れて、先生方と面談を重ねていました。
とにかく、学校側とのコミュニケーションを密にすることがキーポイントだと思いますが、不安であれば、質問したり要望したりすることはかまわないと思います。
ただし、一方的にクレームをつけることだけは避けるべきです。自分の子どもへの対応の仕方が不十分だと感じていても、学校側が対応しなくてはならない子どもは自分の子どもだけではありません。
よくよく観察してみると、自分の子ども以外にも同じように気になる子どもがクラスにいて、担任の先生としては精いっぱい対応してくださっていることがわかりました。
現在の日本の教育環境では、教育資源が限られていて、学校側としても精一杯のところで対応してくださってることがほとんどです。
学校の体制についても理解を示しながら、限られた条件の中でどうにかできないかを一緒に考え、すり合わせていく試行錯誤の話し合いを重ねるのがいいと感じています。
子供によっては、もともとの体質から、無理に学校へ行かせることのほうが酷な場合もあると思いますので、子供の状態をよく見た上での親の判断と、本人の意思を一致させた方針を決めると良いと思います。
親のその時々の感情の揺れで、対応を変えることだけはやめたほうがいいと思います。
追記:学校によって、対応は大きく違うということも耳に入ってきます。
子どもの特性を学校側にわかってもらえないこともあるようです。
その場合、教育委員会に相談をすることも必要になるでしょう。
なかなか進展しないでじれることもあるかと思いますが、
強く対立せずに、また「どうせ何もしてもらえない」と
諦めてしまったりせずに、どうか粘り強く交渉を続けてください。
避難場所の確保
いざというときに避難して落ち着けるきまった場所を確保することは重要なことです。
そういう場所があるというだけで、安心し落ち着いてくるようです。
学校とよく相談して、なんらかの場所を確保してあげるとよいと思います。
ただし、その避難場所を必要以上に居心地よくしすぎないよう注意してください。
出られなくなる危険もあります。
登校に関して
【分団登校の問題点】
名古屋では、分団登校という集団登校をしています。
- 分団で登校すると、集合時間にいつも遅れる。
→ 時間に間に合わせようとせかされることが強いストレスになる。 - 急に立ち止まったりして、集団登校ではほかの子に迷惑をかける。
→ ほかの子も巻き込むような、交通事故につながりやすい。 - 班の子から白い眼で見られ、いじわるされたりしてストレスがたまる。
→ ただでさえ、朝はストレスなので、集団登校だとさらに負担がかかる。
【解決策】
担当医から「アスペルガーでしっかりしているので、一人で登校させたら」と提案あり。
けれども、一人で登校させるには、低学年ではなにかと心配。
(心配点:交通事故・どこかに行ってしまわないか・遅れて教室に入り、流れにのれるか)
そこで小2の一学期から母が付き添って登校。最初は教室まで送り届けていました。しかし、母がいるための問題もありました。
問題点:主に依存心が出ること
→ 自分でなんとかしようという意識が低くなる。
→ クラスに入っても支度を自分でしようとしないなど、切り替えができない。
→ 母につきそってもらわないと不安という消極性を見せる。
→ いつまでも母を解放してもらえない。
そこで、一人で登校させた方がよいかもしれないと考えるようになり、
しばらく一人で登校させてみましたが、親としてはやはり心配です。
3学期に入ってからは、毎日校門まで送るように変更しました。
登校の短い時間ではありますが、ちょっとしたコミュニケーションの時間となっており、これはこれでよいなと感じていました。
ごくたまに、気が向いて、朝の支度が早く済むことがあると分団登校していますがごくまれです。
小学2年生の3月から、分団の班が変わり、一緒に登校できるようになりました。
同じ班の子どもがどういう子かにもよるようです。
小学5年生の現在は、集合時間に遅れ気味ですが、もし、時間に間に合わなかった場合、先い行ってもらうよう、話しがつけてあります。
遅れた場合、慌てて走って追いかけたりしては危険なので、別の班の後ろについて登校するよう指示しています(たまに、他の班もいなくて一人登校になります)。
【登校関連の変遷】
2012/10/9 安心して学校に一人で行かせたい
2012/10/10 一人で学校にいく練習
2012/10/11 朝のしたく
2012/10/12 今日もひとりで元気よく出発!
2012/10/22 半年ぶりの分団登校
2012/11/6 分団登校はやっぱり無理??
2013.03.21 分団の班が変わったタイミングで
学校に親が出向く
経験上、毎日、付き添って登校することにも問題点がありますが、頻繁に学校に行って、授業の様子を見ることはかなりのメリットがあります。
また、時々 担任との面談を依頼し、相互の話し合いをもつことは協力するうえでかかせないコミュニケーションです。
たまたま発達障害に詳しい先生だっととしても、個々の子供の特性についてまでは把握しにくいので、面談をお願いすることは重要です。
一度で十分に伝えることは不可能なので、面談回数を根気強く重ねることが必要です。
もしも 発達障害児に対する対応の仕方に関する知識が不足している先生なら、
先生を一から育てるつもりで根気強く、理解してもらえるよう話を重ねることも
必要になってきます。
【親が学校に行くメリット】
- 様子をうかがえる
・子供の様子
→ 困っていることが直接わかりやすく、対応をお願いしやすい
・同じクラスの子どもの様子
→ とくに仲の良い子、仲の悪い子を把握することで、
担任に配慮してもらうなど、
過ごしやすい環境をつくるための対応を依頼しやすい。
・担任の対応の仕方
→ どういう対応をしているか、一目瞭然なので、具体的にお願いしやすい。
座席の位置なども、状態をみて、変更をお願いしやすい。
・宿題などの連絡事項を確認できる
→ 黒板に板書されていたりするので、聞かなくてもわかる情報が多い。
・学校全体の様子
→ ほかに、同じような子がいたりすることなどは、廊下で見かけたりして、
学校の実状を推測しやすかったりする。 - 話が通りやすくなる
・直接関係のない先生にも認識してもらえる。接点ができやすい。
教頭先生、教務主任、保健の先生、支援級の先生、隣室教室の先生などと、言葉を交わす機会もでき、馴染みができれば 相談がしやすくなるというメリットがあります。
【親が学校に行くデメリット】
- 子供が甘えて自分で動かなくなる
↓ - 先生が、親にまかせてしまう。
(親が見てくれるからと、教室に母がいる間は指導が手薄になりがち)
↓ - 親が先生に対して不信感を持ってしまう
悪循環にならないよう、少し注意が必要かもしれません。
特別支援級について
息子は、小学3年生から特別支援級に移ることになりました。
できるだけ普通級で頑張らせたいと思う親も多いかもしれませんが、子どもの立場に立ってみて、どちらのクラスに籍を置く方が、精神的に安定して過ごせるかを第一に考えるべきだという見方になってからは、親として迷うことなく特別支援級を選択できました。
以前はどうだったのか知りませんが、現在は、一度支援級に入ったからといって、普通級に戻れないわけではないので、適切な時期(できるだけ早期)に、すくなくとも本人が精神的に安定するまで支援級に入ることはメリットが大きいと思います。
我が家の場合、入学当初は普通級だったため、本人の意思も尊重する形での選択となりました。
親が決めつけて強制するのだけは避けたいと思いました。
本人の気持ちの揺れはなんどかあって3年生から支援級に入れるのは無理かと思える時期があったものの、幸いなことに、普通級と支援級の違いを本人が納得したうえで、最終的に支援級に入りたいと希望するまでになってくれたのでよかったと思います。
まずは支援級に慣れてから、科目によって普通級に通う「交流」という方向で考えてきました。
大半の科目で「交流」になってくるようであれば、いずれは普通級に戻るかもしれません(その時の状況次第ですが)。
まずは本人が安定する環境をつくるという視点を持つといいです。
親の支援級への偏見や、自分の子には必要ないという思い込み、周囲からどう見られるかという世間体にとらわれていては、大切な子どもを早期に救うことができずに、先送りにするだけで、かえって問題をこじらせて大きくしてしまうかもしれません。
もちろん、どんな場合も支援級がよいとは言えません。
その子の状態に応じた選択を先生方ともよく話し合って検討して欲しいと思います。
追記:特別支援級に所属することで、普通級の子どもから、
一方的に差別の目で見られることが時々あります。
自分のことを指さされて揶揄されていることに気づくと、
本人はやはり傷つきます。
何か差別的なことを言われたと母に訴えてきたときに、
「支援級にいるから人より劣るということはない。
むしろ、そうした陰口をたたく子の方が問題がある。
あなたは堂々としていて構わない。」
というような内容を伝えました。
支援級の担任もそのような指導をしています。
この点に関しては、今後も繰り返し起こり、
そうした出来事に出くわすたびに本人が嫌な思いを続けるでしょうが、
うまく自尊心を保ちながら乗り越えて欲しいと思います。
「人からどう言われようが、母はあなたを認めている」ということを
本人に伝え続けようと思います。
- 【学校側としての手続き】
名古屋市の小学校の場合、普通級から支援級に移るには、就学指導委員会(審査会)で審議が必要のようです。
年度途中でも籍を移すことが可能(普通級←→支援級)です。
ただし、審査会をいつでも簡単に行ってもらえるわけではないようなので、
期間は多少かかることを考慮に入れて希望する必要がありそうです。
審査基準はよくわかりませんが、息子の場合、既に広汎性発達障害とアスペルガーの診断を受けているので、
本人と家族の希望が固まりさえすれば大丈夫と言われました。
追記:
息子が通う小学校のように、既に、情緒や知的障害それぞれに対応する特別支援級が設置されている学校の場合は、上記のように進められるとは思いますが、
同じ名古屋市内であっても、(特に情緒障害の)特別支援級が設置されていない学校が多くあります。本来、1名でも対象となる児童がいれば、設置を求めてよいはずですが、
名古屋市の場合では、同じ学校内に同じ障害分類で対象となる児童が2名以上いないと支援級を設置できないというルールがあるようです。
なので、同じ分類で困っていて、特別支援級に所属したいと望む
お子さんを探し出して一緒に要望をだす必要が出てきます。
また、学区の小学校に対象となる特別支援級がない場合、
学区外の設置済みの学校に通うという措置もあるようです。
自治体により、こうした制度は大きく異なるようですので、
どういう仕組みになっているか、教育委員会などに問合せをして
調べる必要が出てきます。
進路について
まだ先のように考えていますが、中学生や高校生の子供をもつ友人たちの話しを聞いていると、直前になって、どんな進路の選択肢があるのか慌てて探すのは大変だと思うようになりました。
子どもが、精神的に安定する環境に身をおけるようにするには、各選択肢に進んだ場合にどうなるか、予想がつくようにしておきたいものです。
選択肢が多いほど、本人に無理をさせる可能性が低くなっていくことを考えると、早くから少しづつ情報収集していくのがよいと思います。
2013.05.15 進路の選択肢
NSA高等学院 http://www.nsa-ac.jp/
2013.06.19 まだ先だけど、気になる進学
明蓬館高等学校(通信制高校) http://www.at-mhk.jp/